伊豆下田カントリークラブでは、2021年春からコースの改修に取り組んだ。全てのホールの芝生を「高麗芝(コウライシバ)」に切り替える工事だった。
ベント芝から高麗芝へ
対象は1、5、13、14番ホール。従来ベント芝だった部分を高麗芝とし、コウライシングルグリーン化を行った。
高麗芝(コウライグリーン)とは
日本のゴルフ場のグリーンでは長年、「高麗(こうらい)芝」「ベント芝」「ティフトン芝」の3種類が多く使用されてきた。
日本の気候に適し、管理・育成しやすい
このうち高麗芝は日本の気候に最も適し、管理・育成がしやすいこともあって、早くから普及した。高麗芝は、芝目(芝の生えている方向)が強く固いのが特徴だ。
芝目によって曲がり幅が大きい
ゴルフ場においても起伏、傾斜、芝目によって曲がり幅が大きくなりやすい。高麗芝でプレイするときは、まず距離感をつかみ、次に芝目を確かめて「しっかり打つことが大切」とプロは解説している。
ベント芝
これに対して、ベント芝は上質のカーペットのように、転がりが速く素直なことが特徴だ。欧米のグリーンにはほとんどベントが使用されている。
欧米で主流
夏の高温時に病気が多いため、日本のゴルフ場では普及が遅れたものの、1990年代ごろから増えた。本来は牧草なので上に伸び、芝目は高麗芝と比べ、曲がり幅が小さい。
ティフトン芝
一方、ティフトン芝はバミューダ・グラスとも呼ばれ、暖地型の芝で柔らかく、気候に耐える力や再生力が強いのが特徴だ。パッティングはベント芝とほぼ同じと考えていいようだ。
佐藤えいちプロのアドバイス
プロゴルファーの佐藤えいち選手は、芝の違いについて、次のようにアドバイスしている。
グリーン奥にこぼしたボールが高麗芝の上にあったら、そこからがグリーン上と思ってアプローチしてみてください。パターを使っても大丈夫です。芝の抵抗が少なく転がってくれます。
対照的にグリーン周りがベント芝の場合は、同じベント芝の上へ落とすランニング・ショットではボールが弾みません。アプローチではその先のグリーン上へ落とす打ち方が必要です。
芝質の見分け方ですが、周りに比べ濃い緑に映る高麗芝では、見た目通りの傾斜や距離感で普通に振れば大丈夫です。
難しいのは黄緑色のベント芝やティフトン芝です。黄緑色の所はボールが飛びません。振り幅をしっかり、テークバックした位置からボールの左側(先)までしっかり振り抜き、ボールを加速させるように打ってください。
川奈ホテルゴルフコースは高麗芝
日本にはゴルフ場を対象にした『格づけ』のような調査はない。だが、雑誌の人気ランキングで必ず上位に入るのが、川奈ホテルゴルフコース(GC)だ。川奈はプロのみならずアマチュアゴルファーも魅了してきた。
転がりが遅く、芝目がきつい
日本のツアー会場の大半がベント芝なのに対して、川奈は開業以来、高麗芝を貫いてきた。高温多湿な日本の気候風土に適していることが主たる理由だ。グリーンはベント芝に比べてボールの転がりが遅く、芝目がきついと評されている。
「フジサンケイクラシック」の難グリーン
主要ゴルフトーナメントである「フジサンケイクラシック」は埼玉県の高坂カントリークラブ高坂で始まり、埼玉県の東松山カントリークラブをへて、1981年(昭和56年)の第9回大会から川奈に舞台を移した。2004年まで川奈で行われた。川奈の難グリーンを完璧に読むのは、プロでも至難の業だと言われる。
クイン・トンプソン氏によるバンカー改修も
伊豆下田カントリークラブでは、芝移植に併せて、コーライグリーン周りのバンカーの改修も行った。米国出身の名人クイン・トンプソン氏が手掛けた。
横浜CC近代化などの実績
クイン・トンプソン氏は、伊豆下田CCと同じく相山武靖氏が理事長を務める横浜カントリークラブの近代化改修を手掛けた。ほかにも廣野GC、太平洋クラブ御殿場コース(静岡県御殿場市)、芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県糸島市)でバンカー改修の実績があった。
伊豆下田カントリークラブでは、2017年度からヘリコプター送迎付きのゴルフプランを始めた。首都圏から遠い伊豆最南端に立地する同クラブでは、距離的な制約を感じるゴルファーがいた。それを解消する目的だった。
ヘリを使えば、東京都江東区から片道45分、横浜市からは35分で到着できた。価格帯は比較的安かった。月に7、8回稼働した。
東京ヘリポートと横浜CC発着
発着場所は「東京ヘリポート」(東京都江東区新木場)と、同じ相山武靖社長が経営する系列ゴルフ場「横浜カントリークラブ」(横浜市保土ヶ谷区)の2カ所だった。相模湾や伊豆東海岸の絶景を望みながら南伊豆へ行けるのが魅力だった。
日帰りと1泊2日
ヘリ送迎を導入したきっかけは、相山社長自身が伊豆下田CCへの移動でヘリコプターを使ったところ、便利に感じたためだったようだ。日帰りと1泊2日の2コースを用意した。
JR東京駅から伊豆下田CCへは新幹線を使っても2時間半~3時間かかる。ヘリコプターを使えば、大きな時間短縮になる。
大会名 |
第33回賀茂(かも)スポーツ杯ゴルフ大会~ミズノ・ドリームカップ2014秋 |
会場 |
伊豆下田カントリークラブ |
日程 |
2014年9月7日 |
趣旨 |
アマチュア大会。「全英への道・ミズノ・オープン」につながる |
主体 |
スポーツ用品店「賀茂(かも)スポーツ」(静岡県下田市1丁目) |
優勝者 |
【ペリア総合】坂倉三吉 |
【男子グロス】土屋均 |
【レディース】斉藤恵子 |
【レディース・グロス】篠塚勝子 |
【シニア(70歳以上男子・グロス)】楠山多聞 |
18ホールストロークプレー・ペリア方式で競った結果、坂倉三吉さん(静岡県下田市)が優勝した。グロスでは土屋均さん(静岡県下田市)が1位となった。
「全英への道~ミズノオープン」につながる大会。伊豆地域を中心に静岡県内外から95人が参加した。
シニア(70歳以上男子・グロス)は楠山多聞さん(静岡県下田市)、レディースは斉藤恵子さん(静岡県賀茂郡西伊豆町)、レディース・グロスは篠塚勝子さん(静岡県下田市)が制した。
男子のグロスで3位以内に入った選手は地区別決勝大会の出場権を得た。土屋さんのほか、2位の大門孝志さん(静岡県下田市)、3位の為沢光紀さん(東京都八王子市)が権利を獲得した。
大会名 |
第32回賀茂スポーツ杯ゴルフ大会~ミズノ・ドリームカップ2012秋 |
会場 |
伊豆下田カントリークラブ |
日程 |
2013年9月 |
趣旨 |
アマチュア大会。「全英への道・ミズノ・オープン」につながる |
主体 |
スポーツ用品店「賀茂スポーツ」(静岡県下田市1丁目) |
優勝者 |
【ぺリア総合の部】為沢光紀(東京都八王子市) |
【グロス総合】高橋知己(74) |
【レディース】星野光子 |
【レディース・グロス】大川嘉都美 |
【シニア(70歳以上男子・グロス)】楠山多聞 |
18ホール・ストロークプレー、ペリア方式でスコア、順位を競った。
グロス、ネットの部の各上位3人は2014年4月開催予定の地区別決勝大会に進出。
大会名 |
第30回賀茂(かも)スポーツ杯ゴルフ大会~ミズノ・ドリームカップ2012秋 |
会場 |
伊豆下田カントリークラブ |
日程 |
2012年9月12日 |
趣旨 |
アマチュア大会。「全英への道・ミズノ・オープン」につながる |
主体 |
スポーツ用品店「賀茂(かも)スポーツ」(静岡県下田市1丁目) |
優勝者 |
【ペリア総合】大門孝志 |
【グロス総合】大門孝志 |
【レディース・ペリア】斉藤恵子 |
【レディース・グロス】篠塚勝子 |
大門孝志さん(静岡県下田市)が総合の部で優勝した。斉藤恵子さん(静岡県西伊豆町)がレディースの部を制した。
静岡県下田市のスポーツ用品店「賀茂スポーツ」による開催。地区一円から女性16人を含む133人が出場した。18ホールストロークプレー・ペリア方式でスコアを競った。
グロス、ネットの部の各上位3人は、2012年4月の地区別決勝大会の出場権を得た。
大会名 |
静岡県高校ゴルフ選手権大会 |
会場 |
伊豆下田カントリークラブ |
日程 |
2012年8月22日 |
結果は次の通り。
団体は4人1チームで、上位3人の合計スコア。
個人成績(高校はベスト10、中学はベスト3位)はアウト、インスコア。
<団体>
順位 |
選手名 |
スコア |
1位 |
静岡学園 |
(239) |
2位 |
星陵 |
(245) |
3位 |
浜松日体 |
(261) |
4位 |
日大三島 |
(270) |
5位 |
稲取 |
(325) |
<高校男子A>
順位 |
選手名 |
所属 |
スコア |
1位 |
福本竜也 |
星陵 |
38、36 |
2位 |
中野貴博 |
静岡学園 |
36、39 |
3位 |
斎藤有輝 |
静岡学園 |
40、38 |
4位 |
諏訪部颯 |
星陵 |
39、43 |
千北嘉太 |
日大三島 |
40、42 |
6位 |
佐々木恭平 |
下田 |
38、45 |
7位 |
小林颯太郎 |
浜松日体 |
43、42 |
8位 |
山根慶祐 |
静岡学園 |
37、49 |
9位 |
新井啓友 |
浜松日体 |
44、43 |
内田雅人 |
日大三島 |
43、44 |
<高校男子B>
順位 |
選手名 |
所属 |
スコア |
1位 |
渡辺佑太郎 |
日大三島 |
46、43 |
2位 |
鈴木亮也 |
下田 |
47、43 |
八代皐貴 |
下田 |
43、47 |
4位 |
高橋純平 |
日大三島 |
46、47 |
5位 |
横田梓 |
浜松日体 |
46、49 |
6位 |
鈴木教浩 |
浜松日体 |
47、49 |
7位 |
八木沢侑矢 |
日大三島 |
47、51 |
8位 |
渡辺真人 |
伊東商業 |
44、56 |
9位 |
広沢貴太 |
下田 |
48、53 |
桑名陽平 |
日大三島 |
46、55 |
<高校女子>
順位 |
選手名 |
所属 |
スコア |
1位 |
中山裕里加 |
静岡北 |
37、38 |
2位 |
新倉志穂 |
日大三島 |
38、38 |
3位 |
広庭絵里花 |
日大三島 |
43、42 |
4位 |
岸田英里子 |
浜松開誠館 |
41、45 |
小野田彩芽 |
静岡北 |
43、43 |
6位 |
米田愛美 |
加藤学園 |
45、44 |
7位 |
加藤優花 |
静岡学園 |
42、49 |
8位 |
渡辺有希 |
星陵 |
50、46 |
9位 |
小野田真由 |
浜松開誠館 |
46、51 |
10位 |
杉山沙織 |
星陵 |
48、50 |
<中学男子>
順位 |
選手名 |
所属 |
スコア |
1位 |
清水聖矢 |
静岡学園 |
39、39 |
2位 |
鹿野内貴裕 |
静岡学園 |
40、39 |
3位 |
上田晃平 |
静岡学園 |
40、43 |
<中学女子>
順位 |
選手名 |
所属 |
スコア |
1位 |
深尾朋香 |
静岡学園 |
39、46 |
2位 |
向川有利沙 |
浜松開誠館 |
45、45 |
3位 |
佐野有記子 |
静岡北 |
43、47 |
大会名 |
PGA資格認定プロテスト第2次予選 |
会場 |
静岡・伊豆下田カントリークラブ |
日程 |
1999年9月2日 |
出場人数 |
139人 |
コース |
6850ヤード、パー72 |
最終日の天候 |
曇り、27.4度、西南西の風1.8メートル |
結果 |
通算イーブンパーの17位タイまでの24人が最終プロテストに進出した。最終テストは1999年9月21~24日、滋賀県信楽カントリー倶楽部 杉山コースの信楽カントリー倶楽部 杉山コースにて開催。 |
トップ |
中島敏雅(富里、当時26歳)。通算11アンダー。ベストスコアの67をマークした。 |
プロゴルファー尾崎将司の長男・尾崎智春(当時28歳)=千葉県習志野=が参加した。智春は1バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの77で回った。通算17オーバーの130位。3年連続の2次予選会通過ならず。残念ながら8浪となった。